2020年08月09日

どんぐり赤ちゃん

いやいや、今日も暑かったですね。朝早いうちはちょっと雲が出て、一瞬期待
したんですが、何のことは無い8時にはお日様全開、フルパワーで照ってました。
昨日、また、都内へ行って来たので、今日はおとなしくしていようと思って
エアコンの効いた室内で静かにしていました。午後ちょっと買い物にに出て、
ついでに近所の街路樹などを撮ってきました。こう暑くなっちゃうと、花も
だいたい同じものになっちゃいますね。暦の上では立秋を迎え、季節のごあい
さつは残暑お見舞いを申し上げなきゃならなくなりましたが、出遅れた今年の
夏はこれからが本番のようです。どちら様も十分にお気をつけくださいませ。

記事の方は6/3のおさんぽの続き。隣町の公園に着いて樹の花を見上げ、
谷に降りて小さな草を眺め、もう一度上に上がって雑木林の方へ。

200809_akaside1.jpg

しめ縄に下げる和紙の飾りを連想して、アカシデと名付けられたと言うその
名前の由来になった果穂が下がり始めた頃のこと。




今年は特に、イヌシデ、アカシデに花穂がなかなか下がらない年でした。
クマシデだけは通常営業だったんですけどね。

200809_akaside2.jpg

これがアカシデの果穂です。

翼の付いたタネがたくさん重なって出来ています。

200809_akaside3.jpg

イヌシデのタネには片方にしかぎざぎざが無いのに対して、アカシデのタネには
両方にぎざぎざの付いた派手めの翼が付いています。秋になると枯れ色になって
風に乗って遠くまで飛んでいきます。葉っぱは黄色から朱赤に染まって、紅葉も
綺麗です。



さてさて、隣町の公園の某所にも、サイハイランが咲くんです。誰にも知られない
様にこっそりと今年のお花を見に行きました。

200809_saihai_r.jpg

はい、隣町の公園のサイハイランです。ストロボ無しで撮る限界の薄暗さですが
なんとか撮れました。今年も2株咲いてくれて嬉しいです。

じつはもっと奥の立ち入り出来ない所に大きな群落があるんですが、もうずっと
行っていません。まだ咲いていると良いな。たまにおこぼれがあって、こうして
余所でもちょこっと咲いてくれます。


そしてもう一つ良い事がありました。イチヤクソウのつぼみを見つけたんです。
このイチヤクソウとは長いおつきあいです。でも、山野草のハンターにねらわれた
か、何度も何度も掘り返されて地上部を失ってきたんです。つぼみがでて楽しみに
していたのに、お花を見る前に荒らされたことも何度となくあって、一時は姿を
見ることが出来なくなっていました。諦めかけたこともあったんですが、未練
がましく見に来て良かった。つぼみを見ることが出来て感激です。

200809_itiyaku_s.jpg

今度は、ちゃんとお花まで見られますように。悪い人に見つかりませんように。

サイハイランもイチヤクソウも、地中の菌や他の植物との関係の上に成り立って
命をつないでいる植物なんです。持って帰っても、余所では生きられません。
環境も含めてこのお花なんです。花だけ取り出すことは出来ません。野のものは
野で見ましょう、山のものは山で見ましょう。撮って良いのは写真だけ。
お願いしますよ。



久しぶりに行ってみて、周りの環境が大きく変わっていたことにも驚きました。
ここはドングリの木が多く立ち並ぶ雑木林でしたが、良く茂ってほとんど林床
まで日差しが届かなくて、草丈は低く、土がむき出しになった場所が多かったん
ですが、最近、大型台風が多くて、この公園の木もずいぶん倒され、雑木林の
林床にも光が差し込むほど、多くの木が失われたんですよね。

200809_tani.jpg

草丈低かったはずの谷が、薮になって居ました。手掛かりにしていた木々が失われ、
坂を下るのが怖い怖い。

谷底まで降りてきて、目の前の草むらを唖然としながら眺めています。

200809_tanisoko.jpg

背の高いのはオオブタクサかな。今までここには無かった草でぎゅうぎゅうです。



反対側の坂を登ります。フェンスにからむのはアケビの5枚ワンセットの葉っぱ。
良く良く見ると、3枚ワンセットのキヅタの幼植物の葉っぱも見られます。

200809_akebi.jpg

前の記事で尖ったところがあるって書いたばかりなのに、妙に丸っこいノブドウ
の葉っぱも、テイカカヅラの葉っぱもありました。つる草の仲間は良く茂るなぁ。



周りの雑木林からいろいろな枝が、遊歩道の方に飛び出してきます。

200809_sirodamo.jpg

これは常緑樹のシロダモ。去年の晩秋に咲いたお花で作った実が今年の晩秋に
赤くなるのを待って居ます。気が長いのね。



こちらはリョウブのお花の穂です。このあとひと月くらい経つと開くつぼみ。

200809_ryobu.jpg

7月の初めに、白く香りの良い小花を房状に咲かせます。飢饉の際の非常食として
法令に定められて守られたからこの名が有るって言うけれど、法令をひっくり
返してリョウブ:令法だし、食べた人の記事には美味しくないって書いてあったし、
何だか謎が多い木です。来月のお花、楽しみだな。



隣町の公園は広いので、結構歩いて、雑木林を抜け、開けたところに出ました。

200809_butana.jpg

広い草地にはブタナの黄色い花の群落が広がっています。



その横の林から枝を伸ばしているのはアオハダです。丸い葉っぱのアオハダも、
先月、葉の付け根に地味な花を咲かせて居ました。

200809_aohada.jpg

それが実になって、枝に並びます。この実は夏が終わる前に色づきます。
花より実の方が目立つ木なんですよ。



こちらの大きな樹はムクノキです。

200809_mukunoki.jpg

ムクも大木の目立つ木ですよね。寿命が長いのかな。ずいぶん前から何度も
眺めているなじみの木です。

ふと、この木のそばにイイギリがあったことを思い出しました。消えちゃう木
も多いけれど、変わらず立っててくれる木も有るはず。

200809_iigiri1.jpg

確かこの辺…と、見透かす雑木林に、あっ、見慣れた車輪状の枝の木。

アップにしますね。

200809_iigiri2.jpg

はい、これです。丸っこい葉っぱ、車輪のシャフトのように四方八方に広げた枝。

更に、カメラの望遠機能をいっぱいに使って枝先をねらいます。

200809_iigiri3.jpg

ほら、長めの葉柄、丸い葉、つぶつぶの実が出来ているのも見て取れます。
久し振り〜。元気そうだね。良かった。

2009/ 5/22付 「イイギリのめばな」 在りし日の近所の公園のイイギリ
2015/ 6/30付 「イイギリのおばな」 隣町の公園、別の場所のオスの株
2017/11/13付 「カマツカとイイギリ」 11/1撮影



このあたりはもっともっと前にはアカマツの林になって居ました。
アカマツって、そんなに寿命が長くないんですよね。

200809_akamatu.jpg

大きな木が次々倒れた後、公園の管理人さんが松の苗を植えてくれたんですが、
だいぶ大きくなってきました。私の背丈はとっくに超えたけど、周りの大きな
樹と肩を並べるにはまだだいぶかかりそう。頑張れ。



今年はお花が咲いて居るところを見に来られなかったカマツカ。

200809_kamatuka.jpg

実がたくさん付いて居ます。頑張ったんだね。この株も数年前に強剪定されて
復活中。だいぶお花が咲くようになったんですよね。来年は復活ぶりを見に
来なくちゃね。今年の秋には赤い実だけでも見に来なきゃ。メモしとこ。



あれ、なんか苗木が増えてるよ。松が順調だからって、今度は何植えたの?

200809_nemunoki.jpg

長いマメ科っぽい葉っぱ。これって…ネムノキじゃない?ここに咲いてくれる
なら、有難いけど…いつになるかな。



そうそう、ここにしか無い珍しい木も見てきました。

200809_kokusagi1.jpg

ミカン科の落葉低木コクサギです。これとサルスベリくらいでしか見られない
コクサギ型葉序のあのコクサギです。

200809_kokusagi2.jpg

2枚ずつ交互に葉っぱがつく変わった葉の付き方がコクサギ型葉序。どこに
メリットのある葉の並び方なのか、知りたいなぁ。



さて、ここからちょっと余分に歩いて、別の場所。こちらには大きな大きな
クスノキが立っています。

200809_kusunoki.jpg

枝の広がり方から伝わるかな。だいぶ大きいです。この木の下で枝を見上げて
居るだけで、日常の些末なストレスが飛んでいきます。そのくらい大きな木。


そしてこの木の隣にはドングリの林があります。
この日はクヌギの枝でどんぐりの成長具合を観察しました。

200809_kunugi1.jpg

クヌギの木もね、素敵にでっかいです。コナラも有るんだけれど、あいにく
高いところにしか枝が無くて、コナラどんぐりは別の機会に見ることにします。

はい、6月初めのクヌギの枝先です。ヒモのように垂れ下がっていたおばなの
穂も今は無く、

200809_kunugi2.jpg

葉の付け根に地味に付いていためばなから変化した、去年のどんぐりと今年の
どんぐり赤ちゃんが一緒に見られます。

クヌギは2年かけて実るどんぐり。鳥の巣のような殻斗におおわれた丸っこい
太っちょどんぐりです。

200809_kunugi3.jpg

↑ そして、これが、どんぐり赤ちゃん。今年の春に受精しためばなが変化した
ものです。この姿のまま、1年過ごします。

でもって、去年のドングリ赤ちゃんは、この季節になったら急に動き出して
こんな風に形を変えていきます。

200809_kunugi4.jpg

ひと夏かけて、鳥の巣のような殻斗が出来、丸いどんぐりが出来ていきます。

どんぐりは木によって、1年で実るものと2年かかるものがあるって聞いて、
複雑だとか大きいとか言う理由があって完成するのに時間がかかるのかと
思っていたんですけれど、これ、どうみてもただ1年じっとしているだけです
よね。育つのにはひと夏有れば足りますよね。

どうして、その年のうちにどんぐりにならなかったんでしょうね。1年おくの
にはどんな意味があったんでしょうね。口がきけたら聞いてみたいです。



ドングリの林、こちらの木にも樹液酒場がオープンしていました。
200809_kunugi5.jpg

虫の世界にはコロナウイルスは関係ありませんから、虫のお客さん方、
これからどんどん来店してくださいね。



これから、谷を降りて公園の裏門の方へ向かいます。裏門をでたらいよいよ、
北向きの斜面を見て歩きます。その前に、何があったっけなぁ。
良かったらまたおつきあいくださいませ。


posted by はもよう at 23:23| Comment(0) | 木の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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